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医療現場の英語

医療現場で使われる英語を解説します

sputum examination and culture

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痰の検査と培養

痰の検査は肺結核診断の要です。患者が痰を出せないときは、高張生理食塩水で痰を誘発させます。痰が誘発できないときは、気管支ファイバースコープで気管支洗浄液を得ます。痰の誘発や気管支鏡の使用は医療従事者が結核に感染するリスクがあるので、場合によっては最後の手段と考えるべきです。この場合は、陰圧室で行う必要があります。

 

通常、抗酸性菌の有無を顕微鏡で調べます。塗抹顕微鏡検査では痰1mL当たり10,000個の菌が存在すれば、判定が可能です。再感染の初期やHIVの同時感染者では検出できません。

 

喀痰塗抹標本に抗酸性菌が存在すると、結核の強力な推定証拠となるため、確定診断として陽性マイコバクテリウムの培養又は核酸増幅検査を行います。薬剤感受性試験や遺伝子型決定のために菌を培養分離します。培養することにより痰1mL当たり10個の菌が存在すれば、判定が可能です。固形培地又は液体培地で培養できます。しかし、培養結果の最終確定には3ヶ月が必要です。液体培地や固形培地より感度が高く培養速度が高く、2から3週間で結果が出ます。

 

核酸増幅試験により結核判定時間が従来の1から2週間かかった検査期間を1から2日に短縮することが出来ます。最新の検査方法では最短2時間で結果が得られます。しかし、通常は、核酸増幅法は塗抹陽性標本でのみ使用されます。診断が急を要し、公衆衛生上必要な場合に限り、核酸増幅法が塗抹陰性標本で使用されます。核酸増幅法は痰塗抹法より感度が高く、結核診断のための培養と同様の感度があります。

 

好酸性菌塗抹の結果と確定診断のための核酸増幅検査結果が陽性のときは、患者は結核であると推定され、治療が開始されます。もし、核酸増幅検査結果が陽性で好酸性菌塗抹の結果が陰性のときは、他の標本について核酸増幅検査を行います。