医療現場の英語

医療現場で使われる英語を解説します

alcoholic hypertension

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アルコール性高血圧

毎日3杯以上(缶ビール3本に相当)のアルコールを摂取すると高血圧になりやすいことが多くの研究から分かっています。

 

適度のアルコール摂取はアテローム血栓性心血管疾患の発症リスクを低減すると言われていますが、過剰なアルコール摂取は身体及び精神疾患の発症リスクが高くなります。過剰にアルコールを摂取して罹患する疾病の1つが高血圧です。

 

 

疫学

アルコールの摂取量と血圧上昇に明確な関係があることが分かっていますから、高血圧の発症リスクを減らせる可能性があります。更に、入院患者に対する研究から、アルコールの摂取をやめれば、血圧が降下することも分かっています。

 

高血圧の治療を受けている場合は、アルコールを摂取すると、治療の効果が低下します。一部の血圧降下薬はアルコールの摂取により効果が弱くなります。

 

一日に3杯以上アルコールを摂取すると高血圧になるリスクが約2倍になり、高血圧患者の約5から20%がアルコール摂取が高血圧の発症原因だと考えられています。

 

アルコール摂取が血圧に及ぼすメカニズム

アルコールが血圧を上昇させるメカニズムが分かってきました。アルコールを摂取すると、一部の血管床が拡張します。アルコールの血中の濃度が高い時に、アルコールの摂取を続けると、短時間血圧が上昇します。

 

アルコールが血圧に直接説影響を及ぼす要因として(1)交感神経系、エンドセリン、レニン・アンギオテンシン・アルドステロン系、インスリン、又はコルチゾールの刺激、(2)一酸化窒素などの血管弛緩物質の抑制、(3)カルシウム又はマグネシウム欠乏、(4)膜電解質輸送の変化による血管平滑筋内の細胞内カルシウムの増加、及び(5)アセトアルデヒドの増加が考えられています。

アルコール摂取における心血管保護効果

少量から中程度のアルコール摂取により心筋梗塞やアテローム血栓性卒中などのアテローム性動脈硬化性心血管疾患の発症リスクが、アルコールを摂取しない場合と比較して、低減することが分かっています。

 

疫学研究から、アルコールの効果は高密度リポタンパク質(HDL)とアポリポタンパク質A1及びA2の増加、抗酸化作用、及び血小板凝集性の低下によるものであると考えられています。

 

適度なアルコール摂取

過剰にアルコールを摂取している人はアルコールの摂取量を減らせば血圧を低下させ、高血圧や他のアルコールが原因の疾患の発症リスクを減らすことが出来ます。

 

一日1杯以上のアルコールを摂取している成人の大部分はアルコール中毒ではないので、アルコールの摂取量を減らすことは可能です。

 

Keywords

アテローム血栓性の atherothrombotic;アテローム性動脈硬化の atherosclerotic;アポリポタンパク質 apolipoprotein;アルコール性高血圧 alcoholic hypertension;血管拡張 vasodilation;血管床 vascular bed;血小板凝集性 platelet aggregability;抗酸化作用 antioxidant effect;高密度リポタンパク質 high-density lipoprotein (HDL);心筋梗塞 myocardial infarction;脳卒中 stroke